前向きな案件のコンサルティング


クライアントと一緒に、何が正解か分からない将来への戦略と投資を考えるコンサルティングは一番楽しい。

私がしてきたシステムコンサルティングで、内容は大きくは以下の種類に分かれる。
・将来への戦略を考えるコンサル
・対外的な課題を解決するコンサル
・企業内部の課題を解決するコンサル

どれも、それぞれに違ったやりがいはあるのだけれど、下の2つは、クライアントの動機が、どうしても後向きと言うか、「必要に迫られて仕方なく」であることが多い。

こういう案件に関わるコンサルタントには、決まりきった方針の達成に向けた実行段階の仕事しか割当がないことが多い。

そもそも「やりたくない仕事を誰かにやらせよう」と言う考えのもとで発注されているので、隙間を埋めるような雑用的な「調整業」も増える。

しかし、戦略系コンサル案件は、真面目にできる案件であれば、非常に前向きで楽しい。
(名ばかりの「戦略」案件で、中身は後向きな案件がたまにある)

何が正解かも分からない中、やりたいことややれることを考えて提案を繰り返す。
「これが一番最適なはず」と言う答えを見つけ出して結論付ける。

こういう案件にはあまり関われない。
「戦略を考えるのぐらいは自分達で」と考えて外部に発注しないクライアントが多いし、発注する場合でも、一見さんお断りで高い実績を要求することも多いからだ。

絵に書いた餅で中身のない仕事をしてきた悪名高い「名ばかり経営コンサルタント」の黒歴史も響いているだろう。コンサルタントなんて信じない方が多いのだ。

それでも引き当てた戦略系コンサル案件は、本当に嬉しい。

コンサルタントをするなら、戦略系を目指すのが楽しいと思うし、発注する側も、決まりきった方針を実行するためのコンサルだけではなく、戦略系にコンサルタントを使うのは前向きで楽しいと思う。