音楽をデータ化したiPodの功績とフラッシュメモリへの集約


レコード、カセットテープ、CD、MD。
音楽は音と言う情報(データ)だが、昔はなんらかの媒体に記録し、モノとして認識されてきた。

iPodの登場は、mp3など音楽を本来の「データ」として扱い、媒体というモノから分離させたことが、一番の功績だと思う。
データは本来の『見えない形の無いもの』にちゃんと戻り、「カセットレコーダー」とか「MDコンポ」みたいに媒体と再生機に縛られなくなった。

HDD

HDDのiPodとiPod touch。今や、iPodにすら『古い』が存在する。

iPodの普及から一気に、マルチデバイス化が進み、音楽、映像、写真、本など、様々なものがデータとして扱わられるようになった。
自分が持つ音楽ライブラリに一括してアクセスでき、全曲シャッフルだって可能。
「今日はミスチルのMD持って出掛けよう」なんて時代はとっくに終わった。

さらに興味深いのは、マルチデバイスになった結果、様々な記録媒体にデータを移し替えが出来るようになったわけだが、それで記録媒体が多様化するわけではなく、逆にフラッシュメモリへ集約されていること。

データ化が進むほど、媒体自体への要望は希薄になり、高容量・高速・小型・安価・高品質が求められるだけになった。

レコードやCDの時代は盤面デザイン、色、ジャケットなど媒体自体にも楽しみがあった。

ジャケットや盤面も含めて好みのCDを買い、好きな色のカセットテープやMDを選び、録音してラベルを書いていた時代。
CDアルバム別にカセットまたはMDを割り当てるので、『ミスチルの入ったカセット』『ハイスタが入ったMD』など、やはりモノとしての愛着があった。
最新のMDウォークマンを持っていることはステータスだった。

MD

カセット、CD、MD全対応のコンポ。当時は悩みに悩んでバイト代で買った。今や、媒体を挿入されることは無く、Macから出力された音をスピーカーにスルーさせるだけのアンプ。

 

iPodの普及により、音楽の再生マシンや媒体への愛着は薄くなった気がする。
私のようなガジェット好きは、iPodやスマートフォン自体にも愛着は湧くが、普通はただの機械、ただのデータになってしまっただろう。

マルチメディアのデータ化とフラッシュメモリへの集約。
興味深い。

 

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空撮映像作家コジロウ
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