【LEDの話】活動的な旦那と、それを止める嫁さん。その話合いの結果でLEDは光る。


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電球や蛍光灯に変わる次世代の光源、LED。
これ、なぜ光るのか。
両極端な性格の半導体がぶつかり合ってエネルギーが放出されて光ります。
激しい夫婦喧嘩のように。

LEDの光る部分は2種類の半導体が組み合わされています。
ポジティブな性格を持つp型半導体と、ネガティブな性格を持つn型半導体。
この2つの性格が出会い、電気に背中を押されて話合いをした結果、落としどころが見つかり、持っていたエネルギーが放出されて光ります。

p型半導体(pはpositive)とは、活動的な旦那のようなものです。
半導体に+の電荷を多く持たせて作ります。
趣味や将来の野望みたいなもんですね。
プラスが多めです。

n型半導体(nはnegative)は、保守的で堅実な妻です。
半導体に-の電子を多く持たせて作ります。
将来への不安や悲観的な噂です。
マイナスに考えがちです。

まず、p型半導体とn型半導体を横に並べます。
が、単に並べても、間には溝ができます(バンドギャップ)ので、並べるだけでは、互いに考えに差があるので、交流はありません。

そこに、電源(電池)を繋ぎます。
背中を押してやるわけです。

すると、p型とn型のギャップを飛び越えて、プラスとマイナスの意見が交わされます。
話合いが始まるわけです。

「趣味の道具を買いたい」→「財源は?必要性は?」
「この仕事で大成する!」→「根拠は?生活は?」

この話合いの結果、落としどころがみつかるまで、ぶつかり、落ち着くと安定するので、エネルギーが放出されます。

この放出されたエネルギーによって光ります。

話合いの結果、生まれた夫婦の絆を光って祝福しているかのように。
いや、激しかった口論を表すように、か。

pとn。
2つの性格を持つ夫婦が口論し、今日もLEDは光っています。

応用編はトランジスタ。
こちらは、「npn接合」という、一人の男を二人が挟む、不倫三角関係です。

コジロウ