移動式カメラとしてのマルチコプター空撮


今日は、ごく地面に近いところで、空撮(マルチコプター撮影)を活用する事について書きます。

「ドローン(マルチコプター)の空撮」と聞くと、遥か上空から俯瞰するような映像がイメージに浮かぶ、という意見をいただいたのがきっかけです。

まずは地上で使う撮影の事例。
“OKGO”の日本国内で撮影のPVが有名になりました。

これは、地上からマルチコプターの撮影が始まり、最後には雲がかかるほどの上空まであがっていきます。ワンカット(繋ぎ合わせなし)で、全てマルチコプターが撮っています。
今回注目するのは、この低空、地面のごく近くでのマルチコプター撮影。

マルチコプターの空撮と言っても、遥か上空だけではないのです。
スムーズに動き、地面にレールを引かなくても良く、ドリーを押す人がいなくても撮れる「移動式カメラ」としても捉えられるのです。

むしろそれがメインの使い方に近いと思っていて、遥か上空の撮影が本当に必要なら、有人飛行の普通のヘリを使ったほうが品質が良い。
有人ヘリが飛ぶには狭いとか人に近すぎるとか、そういうところにマルチコプターを使うのが適していると思います。

今までは、地上でスムーズに移動して撮るには、レール&ドリーか、ステディカムか、クレーンといった大規模な撮影補助装置が必要でした。それらは運搬や準備が大変な上、レールの映り込みを防止する等、撮影の留意点も多くありました。

ドリー&レールの例 (http://sueji.exblog.jp/12712929 より)

特に私が好きなのは、”ノーズインサークル”という飛ばし方で、被写体を円の中心にしてマルチコプターでグルッとひと回り撮る撮り方です。
これをレールでやろうと思ったら、円形のレールを用意する必要がありますし、レールが映り込みます。マルチコプターならそれが不要で、さっと円を描くように飛ばすだけです(結構、操縦は難しいのですが)

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上記はサンプル撮影の動画です。三脚がモデルや商品等、被写体だと思ってください。

マルチコプターは、見えないほどの距離を飛ばすカメラというより、私はごく近くで使い、スムーズでレールもいらないドリー地上カメラだと捉えています。
そういう使い方、落ちにくいし。万が一でも安全だし。

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