どうやら、雨の中で無理して飛ばし、機体の機械に浸水して異常飛行し、宙返り落下したようです。
そして墜落時の衝撃か、配線ショートでリポバッテリーが発火、炎上しました。
朝日新聞:http://www.asahi.com/sp/articles/ASH9W4JPFH9WUHNB00C.html
大好きなドローンが、これまた大好きなロードバイク乗りに迷惑を掛けてしまった。残念でなりません。
報道写真からの判断ですが、機体はDJI社のS800あたりのヘキサコプターと思われます。羽が6枚です。
S800︰http://www.dji.com/product/spreading-wings-s800
首相官邸墜落やドローン少年で有名になってしまった小型のマルチコプターはクアッドコプターと呼ばれる4枚の羽を持つものです。
クアッドは1つでもモーター異常や羽を破損すると飛べなくなり、すぐに墜落します。しかし、6枚以上の羽を持つものは、1つ止まっても他でカバーして安全に着陸はできます。
ですから、業務用には6枚か8枚の羽を持つマルチコプターが利用されます。
前橋の機体も充分に飛行能力はあったものですが、そのまま使うと、姿勢やモーターを制御する精密機器であるフライトコントローラーが剥き出しなため、浸水してしまったのでしょう。
羽は複数ありますので、フライトコントローラーが生きていれば、宙返りするほどの異常動作はあまり起きません。雨の中で飛ばすとこんなリスクもあるのです。
「飛ばしたい日に飛ばすのではなく、飛ばせる日に飛ばす」とフェイスブックのマルチコプターグループに名言が書いてありました。
業務ともなれば、飛ばす義務感もあったのでしょうが、クライアント側の意識も含め、「マルチコプターは強風や雨の中は飛ばせないことがある」のを常識としたいところです。
危ないから人の上は飛ばさないと予め合意があったそうですが、そもそも飛ばせない天候では飛行を見送ると言う判断がまず必要なのです。