自分のパソコンに保存してある個人情報やその他の文書は大したものはないから、ウイルスとかに感染したって大丈夫、という人がいます。
しかし本当に怖いのは、情報流出でもネットバンクの不正利用でもなく、「踏み台に利用されること」だと思います。
なぜなら金銭的な被害を一時的に被るような被害ではなく、犯罪者に仕立て上げられ、逮捕されることもあるからです。
一時的なものではなく、人生が破壊される危険があるのです。
今日は踏み台に利用される怖さの話です。
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ウイルスに感染すると情報が盗まれる。
これは間違ってはいないです。
パスワードが漏れて、ネットバンクからお金が不正に引き落とされる。
これも間違っていないです。
しかしながら、本当に怖いのは踏み台に利用されることです。
自分の情報にそんな価値はないよって方。
実はインターネットに繋がっていると必ず割り当てられる、あなたの「IPアドレス」に価値があるのです。
この「踏み台にされる」とはどういうことか。
あなたのパソコンを装って不正アクセスが実施され、あなたが犯罪者に仕立て上げられることなのです。
これは、現実世界に例えると、ドロボウに入られて、あなたの免許が盗まれ、その後に犯人が万引きを働いたあと、現場に免許を置いて逃げられるようなものです。
当然、警察はあなたの免許を発見し、あなたに疑いがかかります。
現実世界の場合は、監視カメラの映像やアリバイが証明されて、無罪放免となるでしょうけど。
これと同じように、犯人が自分とすぐにバレないように捜査を撹乱させるための手口が「踏み台」です。
パソコンを使って不正アクセスをしたい犯人は、大企業のコンピュータや巨額の資産を持つ人のパソコンに不正アクセスをしたいわけです。
しかし、自分のコンピュータでそのまま不正アクセスを働くと、不正アクセスの発覚後、調査することでアクセスした記録が分かり、犯人にすぐ行き着きます。
このため、他人のパソコンを乗っ取り、何人ものパソコンを経由して、最後に目的のコンピュータにたどり着いて、不正を働きます。
不正アクセスの発覚後に調査をしても、乗っ取りされたパソコンからのアクセスが記録されていますから、そのパソコンの所有者に疑いがかかります。
この時に記録されるのが、あなたにも割り当てられている「IPアドレス」なのです。
このように、犯人が悪事を働く前に、捜査撹乱のために乗っ取られた他人のパソコンを踏み台と呼びます。
踏み台に利用されると、不正アクセスを働いた容疑者として捜査されます。
サイバーセキュリティ捜査は歴史が浅く、誤認逮捕がまだまだ起きます。
だから、最悪の場合、無罪が証明できず、逮捕されてしまう可能性があるわけです。
個人情報の漏洩や、ネットバンクの不正利用も脅威ですが、逮捕されて人生が破壊されることに比べれば、一時的な金銭被害だけとも言えます。
「たいした情報も資産もないから、自分のパソコンは不正アクセスなんか怖くないよ〜」と気楽に考えずに、しっかりとマルウェアやウイルス対策をして、踏み台にされないようにしましょう。
■参考
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/パソコン遠隔操作事件
■基本的な対策の例
- WindowsUpdate等のセキュリティ対策用アップデートをしっかり適用する。
- ウイルス対策ソフトを最新の状態に保つ。
- Adobeの FlashやAcrobat等のアップデートも忘れない。
- 怪しいサイトにアクセスしない。
- 変なソフトはインストールしない。
- ログインパスワードを定期的に変更する。
こういった対策を怠らないようにしましょう。
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